-KENKOUDO-
乾癬について
乾癬になりやすい遺伝的素因には、はっきり解明できてはいませんが、
色々な環境因子(不規則な生活や食事、ストレス、感染症、特殊な薬剤などが加わると発症しやすい、と言われています。
表面に白色の鱗 (フケ)をのせる境界明瞭で赤く盛り上がった皮膚が、
日常的に刺激を受けやすい頭髪内、肘、膝、 お尻、 すねなどにできます。
大きさや数、形はさまざまで、まれに全身に広がることもあります。
かゆみは約半数の患者さんにみられ、 爪の変形や関節炎を伴うこともあります。
乾癬を漢方治療する時の最大のポイントはステロイド剤やUV治療で表面的に治療するのではなく、
ストレスや飲食の不摂生や加工食品(食品添加物やトランス脂肪酸の蓄積)、あるいはお酒等が体内で変化して
溜まってしまった乾癬の原因である「毒化した物資=体毒」 を対外に追い出す、
そして身体のバランスの乱れを整える漢方治療を行います。
また一部の尋常性乾癬の方の中には、原因である「体毒」を自分で作ってしまっているように見える方もおられます。
体の冷えや免疫力が低下し代謝が悪くなり、ちょっとした「体毒」を排泄できず、気温の下がる冬場などに悪化しやすい方が多いように感じます。
私自身、10年前全身に大小様々な乾癬を発症し、大好きな温泉にも行けず、
激しい痒みで眠れない日々を経験し、患者様の辛さは理解できます。
漢方治療のお手伝いをさせて頂ければ幸いです。
乾癬の90%尋常性乾癬ですが、その他下記の種類があります。
飲食
飲食の不節、体温より低い飲食物摂取等により体液・血液が汚れ体毒に変化
ストレス
体内に蓄積され滞った ストレスが 体毒に変化
生活習慣
運動不足や睡眠不足により体毒に変化
乾癬
病状の長期化:正常細胞の減少・血管の汚れ
難治性の乾癬
一般的に乾癬の方の皮表部は炎症を発生させ乾き、その原因の多くは、血管の中に溜まった汚れと、過剰な熱であると判断する事が多く、治療として、血管内の汚れや熱を取り去り、皮下組織に充満し汚れた炎症性の体液を取り去ることに重点を置きます。
治療のポイントとしては
血管内の汚れ
血管内に籠った熱を除去
皮下組織に充満し、汚れ滞っている体液を除去
これらの状況に応じて、比率を変えて対応していくのですが、治療効果の芳しくなく、思うように治療できないこともあります 。
このような時、身体深部を温めながら、体表部の熱を逃がすテクニックを身につければ、炎症を鎮めると共に根本的な治療になると考え、中国の上海中医薬大学の教えを基礎に、火神派といわれている中国の漢方学術を学びました。
火神派の考えでは、多くの病気(難治性の乾癬体質)になってしまったのは、生まれ持った体質の影響もありますが、飲食物の温度や環境で身体を冷やしてしまった事にもあると考えます。
日本人も世界の人々も誤った生活習慣、生冷油膩の多飲食、エアコン等による空調等で身体深部を冷やしてしまい、病気になりやすい状況下にあります。
難治性の乾癬は、体表部に炎症を起こし、熱を持ったため、冷えを自覚していない、できない方が多くおられますが、ここで見逃すことなく、しっかりと身体深部の冷えを「体質や各個人の状態に合わせて」改善させてあげることを同時に行う事が、本当の意味での根本的な治療につながると考えております。
私は石切神社参道(大阪府と奈良県の県境)で20年間漢方修行をしてきました.
石切神社は「でんぼの神様(皮膚病)」で有名であり、日本全国から 長年難治性の乾癬で苦しんでいる患者様が数多く来られ、ご縁をいただき、長期化し複雑化した難治性の乾癬を患う方々に対応させていただき、多くの方々のお役に立てる事ができました。
諦めないでご相談してくださいね。
活動型
乾燥型
冬期発生型
症状としては 気温の低下する11月頃に乾癬の症状が悪化し、気温の上昇する4月頃に乾癬の症状が少し改善しやすくなります。この様な乾癬症状が数年続き、その後症状が更に悪くなって活動型乾癬に移行する事もあります。
50代男性
乾癬を発症されてから約15年経たれます。
寒い季節になると1~2㎝大の乾癬症状がふくらはぎや肘部分に出始め、気温が上がる季節になると症状が緩和するという状態が10年位続いていたそうです。その都度お医者さんで処方されるステロイド軟膏と保湿剤で対応されていました。この2~3年ぐらい前から気温が上がってきても 症状が収まらず肘や下肢の患部の大きさも10cmに拡大、銀白色の粉がボロボロと落ちるようになり、かゆみがひどく搔くと血が滲み、象の皮膚のようなゴワゴワした感じがひどくなってしまい、根本的な体質改善をお考えになられ来店いただきました。
ご来店頂いてからは食品添加物などに注意していただき、冷たいもの甘いもの控えるようにお願いし、漢方薬を服用していただきました。 2ヶ月目ぐらいに少し色が薄くなり、4ヶ月目には皮膚の見かけと自覚症状が約80%改善されましたので、乾癬患部を安定させる漢方薬から体質改善の漢方薬に切り替えて継続中です。
60代女性
乾癬と診断され3年目になられます。 3 年位前に乳首にかゆみが続き、その後おしりの部分に小豆粒の様
な赤い乾癬が百個近く広がり、お医者に通い UV 治療や塗り薬を 2 年間休まず続けられましたが効果なく、逆に
悪化する状態だったようです。治療に不安を感じている時に、ご家族のおすすめで来店いただきました。
乾癬は UV 治療やぬり薬で根本的に改善しにくく、身体のバランスの乱れや血管のそうじをする事が改善の近道と
の事を説明させていただき、漢方治療を始めました。漢方薬を飲み始めて 1 週目位で気分が良くなり、 1 ヶ月目に
は乾癬の色もかなり薄くなりはじめ、3ヶ月目には 50 パーセント位改善されています。 5 ヶ月目には皮膚の見かけ
と自覚症状が約 90%改善されましたので、体質改善の漢方薬に切り替え漢方薬の量を半分にして現在継続中で
す。